コインのグレード

NGCならびにPCGSでは、鑑定したコインにグレードを付与します。
グレード次第でコインの評価額が大きく変わります。

 

PR、PF(Proof)目安数値:60~70
コレクター向けに特別なフォーマットで作られたコイン。NGCではPF、PCGSではPRと表記される。

Cameo(CA)
コレクターに直販するために特別に作られたコインの場合に付与される。美しい鏡面仕上げが施されているものが多い。

Ultra Cameo、Deep Cameo(DCAM)
CAMEOの中でも最上級の美しさを保っているコインに付与される。

+(Plus)
同グレードの中でも上質な場合に付与される。一つ上のグレードに非常に近い、という評価基準。

★(Star)
+と同様で、同グレードの中でも注目点がある場合に付与される。

PL(Proof like)
Proof用に作成されたコインではないが、非常にProofに近い時美しい状態。

MS、UNC(Mint State)目安数値:60~70
NGC、PCGS共にMSまたはUNCと表記される製造時の状態を保った未流通のコイン。

AU(About Uncirculated)目安数値:50~58
未流通に非常に近い状態のコイン。

XF(Extreme Fine)目安数値:40~45
流通していた通貨の中でもAUに若干及ばない状態のコイン。使用感が強め。

VF(Very Fine)目安数値:20~35
流通時の摩耗で状態が良くないが彫りが鮮明。


▼以下はグレードとして存在し古代コインでよく見受けますが、購入はおすすめできません。
 

F(Fine)目安数値:12~15
摩耗等のダメージにより彫りは薄くなっているが数字や文字が明確に読める状態

VG(Very Good)数値:10~12
ダメージがひどく文字や数字もはっきりと読めないくらい薄めに摩耗した状態

G(Good)目安数値:4~6
文字、数字がはっきりと読める状態

AG(Almost Good)目安数値:3
文字や数字がなんとか読める状態

FR(Fair)目安数値:2
部分部分にデザインを確認できコインとしての形状は残っているが状態は良くない

PO(Poor)目安数値:1
コインと認識はできるものの非常に悪い状態
 
数値評価(目安)

 

70
5倍の倍率で確認しても製造後の欠陥のないコイン。
69
ほとんど認識できない程度の欠陥があるが完璧な美しさを誇るコイン。
68
非常にシャープに打たれており、わずかな欠陥しかない状態。
67
わずかな欠陥があるだけでシャープに打たれたコイン。
66
少ないが複数箇所に小さな傷や線状の傷があるが、非常によく打たれています。
65
複数箇所に小さな傷や線状の傷があるが、よく打たれている状態。
64
いくつかの明らかな傷、その他小さな欠陥があるが平均以上。
63
わずかに弱いまたは平均的なストライクで、中程度の擦り傷とさまざまなサイズの線状の傷が見られます。
62
ややシャープさにかける、または平均的な状態であり摩耗の痕跡がない。MS/PF63よりも大きな擦り傷がある、等。
61
シャープさにかける、または平均的な打撃で摩耗の痕跡がない。より多くの傷跡または複数の大きな擦り傷がある、等。
60
シャープさにかける、または平均的な打撃で摩耗の痕跡がない。多数の擦り傷、線状の傷または大きな擦り傷がある、等。
58
わずかな摩耗がある状態。
55
全体の50%以上にわずかな摩耗があるがほぼ完全な状態。
53
全体の50%以上にわずかな摩耗があるがほぼ完全な状態。
50
全体の50%以上にわずかな摩耗があるがほぼ完全な状態。
45
細部は完璧で、わずかな摩耗がある状態。
40
摩耗により軽度にすり減っているがはっきり見える状態。
35
摩耗によりすり減っているがはっきり見える状態。
30
デザイン部分に適度な柔らかさを持たせた、ほぼ完全なディテール。
25
デザイン領域がより柔らかくなり、ほぼ完全な詳細が得られます。
20
シャープな文字と数字を備えた適度なデザインディテール。

 

※20未満に関しては将来性を考えると厳しすぎるので割愛いたします。

 

古代コインのグレードに関しまして

古代コインはNGCでのみ鑑定しています。
古代コインはアンティークコイン、モダンコインとはグレード表記が異なり、数値で表記されません。
そのかわり、グレード表記とは別で「Strike(打刻)」「Surface(表面)」が4/5や5/5などの5段階で数値化されています。

グレードは上から

・Gem MS ※数値化すると65~70
・Choice MS(ChMS)※数値化すると63~64
・MS ※数値化すると60~62
・Choice AU(ChAU)※数値化すると55~59
・AU ※数値化すると50~54
・Choice XF ※数値化すると45~49
・XF ※数値化すると40~44
・Choice VF ※数値化すると30~35
・VF ※数値化すると20~25
・以下、Choice F、F、VG、G、AG、FA、PR

となります。

Strike(打刻)は「中心に打刻されているかどうか」「円形の美しさ」「ひび割れの状態」などからランク付けされます。

Surface(表面)は「光沢の状態」や「凹凸の状態」「汚れや傷」「腐食の状態」「人工的な加工(修復や洗浄)の状態」などからランク付けされます。

また、グレード表記に「★」が付与されていたり、「Fine Style」と追記されていたりします。

★は同じグレードの中でも上位に位置する、ということではなくそのコインの見た目が「並み以上に良い」場合に付与されます。

Fine Styleは、同じ打ち型(Die:ダイ)から作成されたコインであっても状態が良いものである場合に追記されます。

※古代コインの場合はFine Style以外にも追記事項が表記されている場合があります。

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